スポンサーサイト

  --, -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

異能ギルド「木鶏」 #01

  17, 2016 21:10
異能ギルド「木鶏」誕生
  

    


フランデル大陸、古都ブルンネンシュティングのとある昼下がり。
昨年は例年になく各地で骸骨サンタが現れるという異常気象だったが
過ぎてみれば古都もひっそりと静まり返っている。

異能職集団を掲げてみたはいいものの、
その執政を任されている稲妻は悩んでいた。

(むぅ、、、今年もギルド財政は赤字スタートか、、)

罠師伝説再興の為、宿命に導かれ集った四人。
罠師、調達屋、稲妻、谷風。
零細集団であれど、日々の収支を捻出するために
古都の街外れで武芸指南を集い、
ギルドダンジョンで収穫する神秘石のかけらを売却する毎日であった。

ギルドホールの片隅で、さえないギルドペットに餌を与えるのが
唯一の楽しみである稲妻はギルドホールの端から聞こえる独特の足音で我に返る。

(あぁまた彼か、、)

「稲妻!いるか!」
「戦闘時以外は足音探知を切ってくれと再三申し上げている」
「細かいことは気にするな。それよりこれを見てくれ!」
「アリアン露店で捨て値で出されていたんだが『クナイ』だ」
「手元にWダメ手裏剣の素材がある。これは、、、うわっ!」


稲妻は調達屋が熱くなり始めたらまずは吠えるようにしている。
彼の罠師に対する忠義は見上げたものだが、
昨今いささか賭博狂いが甚だしい。

「調達屋殿、いまはどういう時だか再度説明が必要か?」
「じゃぁ聞くがあいつはいつ戻ってくるんだよ」

異能集団切ってのエースであり象徴的シンボル「罠師」
そもそもが学者肌で罠系スキルの学術的探究心の方が強く戦闘を好まない。
遥か高みを望むその姿勢は稲妻も生涯を賭けるに値するが
今は各地に点在する異能職を集う文化的活動に没頭し外征先から戻れない毎日であった。

(あと少しだ、あと少しで罠師殿が帰還する、、、)

「最近見かけないがチャドはどうした」
「彼女の行動は我々の活動原理と違う。束縛は出来ない」
「難しいことはいいんだ。どこにいった」
「罠師殿が外征先で意気投合した新進気鋭のギルドで自らを鍛錬している」
「そうか、谷風は」
「調達屋殿が日々作り上げる夢の残骸を補填する為に、ギルドダンジョンで石拾いの引率をしていますよ」
「・・・・・・・」




昨年のクリスマス。異能集団が一堂に会し、久方ぶりに平穏の日を過ごしたあの日。
罠師が稲妻だけに伝えたこと。

「稲妻さん、お願いがあるんだ」
「改めてお願いなど滅相もない。なんでしょう」
「調達屋が私の為に作り上げた究極装備『イオタペルソナNx』そして『ジェルスフィアNx』がある」
「私はフランデル大陸で最強の罠師を目指したい。その先の景色を見てみたい」
「罠師伝説再興という我々の宿命はよくわかっている。しかしそれを世に周知させることよりも
自らの力の限りを究めたいという我儘に再度付き合ってもらいたい、、、」


稲妻は驚いた。宿命に翻弄されるだけの若きシーフが自らの信念を口にすることを。

「罠師殿、、、」
「まずは身内の結束をさらに高めましょう。しかし我々は罠師殿に生涯を賭けている」
「あなたが最強を目指すというならばいかなる覇道もやってのけましょう」

ギルドホールで繰り広げられる宴も悪ふざけが興じてきた。
稲妻は罠師と席を外れ、いまだ手つかずの石造の前に佇む。

「稲妻さん、最強ってなんだろう」

「私はジェイブ島に渡った時に異世界の話ですが感銘をうけました」
「空威張りして闘争心がある、ライバルを見るといきり立つ、己の強さを誇示する、
そんなうちは如何に強くてもだめだと」

「ではどうしろと?」

「真人は他者に惑わされることなどない。鎮座して衆人の模範となるべきだ。
『未だ木鶏に足りえず』という言葉です」

稲妻は新調したサンタコスチュームの懐から一枚の紙を取り出し、罠師に差し出す。
「これは?」
「今は名も無き異能者集団ですが、もし名を掲げるならばこれがよいのではと思っていましてね」
「紋章ですか、、、我々に必要だろうか、、、」
「これより罠師殿は新たなる覇道に進む。その心意気を皆で分かち合うのも一つの結束かと」

「おいおい、男二人でお絵かきかよ」
いつの間にか石造前に集まるメンバー達。
「イナズマサンナニソレウマイノ?」
「調達屋殿、、、チャドに酒を飲ませたんですか?」
「ビッグアイの火酒、ハノブの密造酒屋から盗んだロムバル酒、
アウグスタのシャトウ・ブレリュをミックスしたスペシャルカクテルだ!美味いぞ!」

「これさすがに美味しいけど酔いますね・・」
「谷風殿までそんな訳のわからぬものを呑んでいるとは、、、」
「イナズマテメー、ソレナンノオエカキダヨ?」
いつもマイペースのチャドが稲妻から紙をとりあげる。

「ナンダヨコレ、ニワトリカヨ、ダッセー」
「紋章に鶏とはなかなかいいセンスだな稲妻。谷風どう思うよ?」
「ま、、まぁ可愛いのではないですか?」

「木鶏・・・」
罠師が微笑ながら口を開く。

「私たちの目指す強さとは広く一般には受け入れがたい」
「しかし私はその真の強さを手に入れたい」
「未だ木鶏足りえずだが、それを目指すにはよい紋章じゃないかな」

「難しい話はいいんだよ。で、目指すんだな?その高みに」
「いつだって私たちは罠師さんと共に歩んでいきますよ」
「ニワトリダッセー コケコッコーカヨー ワロター」

チャドを落ち着かせつつ稲妻は思った。
異能ギルド「木鶏」全ては罠師の為に。

異能な鶏軍団たちがフランデル大陸の夜明けを告げる旅が始まる。






※これは二次創作であり、レッドストーン本編とはなんの関係もありません
スポンサーサイト

Comment - 0

What's new?

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。